日本語タイトル
なし
役名
Matthew Ransom
(髪型以外は)とにかくカッコイイ…
今回はMichael T. Weissが主役です!主役です!主役!!!!←うるさい。妻とは別居中で、やたらケンカしたり酔ってたりFワードとかスラング連呼で罵ってたりと態度はよくないですが、刑事役で一応ヒーローです。
格好はヒゲなしオールバックで刑事だけにスーツ、サングラスもかっこいい!と思いきや。耳下までのストレートヘアなので、雨で濡れたり乱れるとカチューシャしてる人みたいに見える。ひー。けどまあそれをしのぐカッコよさですが。でもやっぱたまにおかっぱみたいに見える…。短髪がよかったよーとか画面に向かって無茶言ってます。
ちなみにこれ日本人から見たらアウトなだけでアメリカではイケてるのかと思ったら、IMDbとかのレビューでも髪型ひどいって書かれてて笑いました。アメリカ人にもアウトな髪型なのね。ヒゲとかモミアゲとかリーゼントとか濃いのにやたら脱いでるとことか、日本人の感覚からしたらそれはちょっと――ってことばかりで、アメリカの格好いいはよくわからんて思ってたけど、今回は初めて意見の一致をみたかも。やっぱ素直に短髪にしとけばー。
さてタイトル見た時に、シャーロックホームズっぽい?と思ったのですが、私が思い浮かべたのは『緋色の研究』で、それの原題は『A Study in Scarlet』。全然違いました…。と思ったら微妙に当たっていて、この話はシャーロックホームズの見立て殺人をするシリアルキラーが出てきます。その見立てに『緋色の研究』からの言葉も出て来てました。『Rache』って血文字で書かれたドイツ語です。ってやっぱタイトルにつながってんじゃん。
今回のMichael T. Weissの役は、主人公で刑事のMatthew Ransom。彼の仕事の相棒であり先輩の、Peter Coyote演じるJohn Travellerの家での事件から物語は始まります。Johnの妻と同僚Lukeの息子が不倫してたところを何者かに撃たれていて、発見したJohnに彼が真夜中呼び出されます。
ちょうどMatthewは妻Maryと大喧嘩していて別居の話が出ていた矢先です。一度は仲直りしかけたのにその電話で夜中に呼び出されてこじれて結局別居してます。
事件は当然、Johnが疑われて刑務所に入るのですが、その後に殺人事件が起きます。Johnを逮捕した警官とか、Johnを批判してたテレビレポーターとか、被害者はJohnに不利益な言動をした人たちです。そして現場に残された謎のメモ。それは何かと言っているとまた次の事件。上司に休暇を取れと言われるのを押し切って捜査に当たるMatthewですが、アドバイスを求めに先輩Johnの元へ塀の中に行きます。囚人と檻越しに電話でやり取りして助言をもらうところは『羊たちの沈黙』を思い出しました。
Johnは、『Rache』とか『V.V.341』などの現場に残されたメモはシャーロックホームズの作中の暗号だと言います。なんで分かったかというと、彼はシャーロックホームズ好きだから。言われてMatthewも早速ホームズを読み漁ります。家でも職場でもひたすら読んでます。
別居中の妻MaryはMatthewの同僚でLukeとペアを組むMarkと怪しくて、そのせいでMatthewとMarkは仲が悪くて殴り合いにもなったりしてます。仲間同士の諍いを上司にも諌められてます。妻はもう前に踏み出してるのに、夫Matthew側はまだ未練のある感じ。
一方でJohnの娘JudeはMatthewに気があるようです。でもJudeに食事に誘われて怪しい雰囲気になりかけても、Matthewは「君は相棒の娘だから」と言って逃げてます。……と、文字でつらつら書いててもわけ分からないので、下に相関図を入れました。
Matthewは妻Maryに話があると呼ばれて喜んで行ったら離婚の書類の件だったりしてます。その際に妻あてにおそらく同僚Markからの電話が来ていたことから喧嘩になってしまったり。未練があっても上手くいかない。ちょっとやけになって、一度振ったJudeを自分から誘ったりします。彼女は喜んでノリノリなのに、あてつけで誘うとか可哀想。
で、そのJudeとのデートのバーで事件が起きます。Judeのトイレの隣の個室で被害者は銃で撃たれてます。けれど足跡はJudeのものじゃない。犯人は誰だ?と。
やってきたLukeにMatthewも疑われ、キレてます。その時、残った足跡と比べるために足のサイズ聞かれて12とか言ってましたが、アメリカ靴サイズ12って調べたら30cmだって!台詞だから本人のリアルなサイズかどうか知らないけどでかすぎ。
なんて脱線してる間にも話は進み、当てつけ娘Judeと一晩過ごしやることやって、翌朝、冷静になってカッコつけたこと言って振って、彼女にビンタされてたり、Matthewは地味にひどい男です。
You don’t want to get involved with me.
Because whatever you think we might have, I’d just screw it up.
I guarantee you.
追い出されて玄関へ向かう途中、Judeの部屋で凶器と同じ銃とかホームズの本とかタイプライターを見つけます。もしや犯人はJohnでなくて、娘Judeではと思うMatthew。早速、塀の中のJohnに推理を話してます。
一連の事件に残されたシャーロックホームズの言葉はどれも『Daughter』って共通点があるとも。つまりJudeを示してると。その他にも、『緋色の研究』はホームズ最初の作品で、犯人が最初の犯罪に『Rache』の血文字を選んだのは自己紹介だ――みたいな話も途中で出てました。(この辺りはホームズの流れを覚えてないと分からないので、昔読んだだけで細かいとこまで覚えてない私はそうだっけ?みたいな感じで、なんとなくもやもやが残りました。)
しかし閉じ込められてる父ちゃんにそんな話するなって。案の定、彼は娘のために脱走することになります。
上司には今度こそ休暇を取れとバッジと銃を取り上げられたりしてる間に、妻と付き合ってる疑惑のMarkまで襲われています。「過去に妻に手を出したら殺すって言ってたろ、お前が犯人か」ってMatthewは上司に疑われます。まあすぐ疑いが晴れてバッジを返してもらえます。
Markが犯人に襲われた時、反撃でドライバーで相手を刺したってことで、その傷がないかを確認する必然的なシーンですが、ここでまたシャツめくってお腹見せてたりします。その前のJudeと寝た時も上脱いでますが、毎回露出シーンのある俳優ってなんなのよ。
そしてMarkの相棒のLukeが妻は夜勤だと嘘をついていたことを偶然知ったところから、Lukeを疑い出すMatthew。他にも犯人とLukeは共に左利きなんてベタなヒントもあったりして。
Judeが犯人だと言いながらLukeを呼び出して捕まえようとしているところへ、脱走した父親Johnもやってきて娘を庇います。最初の妻と不倫相手殺しはJudeで、シャーロックホームズ見立て殺人犯はLuke。彼はJohnに息子を奪われた復讐として、彼が好きなホームズの見立て殺人をした挙句、娘Judeを葬ろうとしてたみたいです。けど最初の殺人はJudeがやったと聞いて、復讐のために彼女を撃ち、Matthewに撃たれて、娘を失ったJohnは絶望して――と、結局バッドエンドです。
最後の頃にJohnとLukeがそれぞれ別のシーンでMatthewに「お前は子供がいないから親の気持ちがわからない」みたいなことを言っててあからさまな伏線ぽいなーと思っていたら案の定、それがラストにつながると。息子を奪われた親と、娘を守る親の話というわけでした。
結局、Matthewと妻Maryとの関係は未解決のまま。付き合う相手も、被害者も犯人もみんな身内、しかも悪いのは警察関係者ってほんとに世界が狭いけど、彼がたくさん出てきたので、しかもヒーローだったので、それだけで十分です。アップが多いから嬉しい。睫毛長くてバサバサだよ羨ましいとか、どこ見てんだって感じですが、とにかくかっこいい彼を見たいファンの方にはお勧めです。