[1990] The Big One: The Great Los Angeles Earthquake

日本語タイトル

ロサンゼルス大地震

役名

Larry, the Mayor’s City Official Aide

もしかしたら彼を初めてみたのはこの映画?

パッケージからはなんとなくB級感が漂ってますが、楽天があえて売れるためにあのダサいサイトデザインにしているとかいう理屈と同じで、こういうチープなデザインのほうが日本人受けするんでしょうか。一方で英語版のパッケージだとシリアスで、パニックムービーでも社会派映画的に売りたそうな感じが見えてきます。
ロサンゼルス大地震 完全版 [DVD]The Great Los Angeles Earthquake

実際にこの映画の公開は1990年ですが、前年1989年10月にサンフランシスコで起きた『ロマ・プリータ地震』を元に作られたテレビムービーだそうです。日本は言わずと知れた地震大国ですが、アメリカって地震のイメージなかったです。でもカリフォルニア州にもサンアンドレアス断層という大きな断層があるそうで、大地震も何度も来ています。そのためその前にも1974年公開の『大地震』なんて有名映画も作られてます。

ちなみに日本でも首都直下地震や南海トラフ地震はいつ来てもおかしくないとか言われてますが、カリフォルニアでも似たような話があるんだそうで、次は南カリフォルニア、ロサンゼルスが警戒されてるらしい。そんな話を聞いて変なところに親近感を持ってみたり…。

 
さて今回はせっかく日本語版もあるわけなのですが、しかも『ロサンゼルス大地震 完全版』って書いてあるわけなのですが、そちらはAmazon.co.jpによると135分です。そして英語版の『The Great Los Angeles Earthquake』はAmazon.comによると177分。なんか違くね?日本語版の方、完全じゃないじゃん!42分も足りないよ!

というわけで私はリージョン1の英語版を見てます。だってカットされた中にMichael T. Weissの出番があるかもしれないじゃーん!元々そのために見てるわけだし。私が見たいのは、映画じゃなくて彼なのよ!←超力説。超正直者。

その代わり英語版はもちろん英語で英語字幕もついてないですが気合いで見ます…。(日本語版の方は、英語or日本語吹替と日本語字幕があるそうですが、英語字幕がないのならどちらにせよ使えません)

家族愛とパニックとサスペンス?

ストーリーはざっくりと言うと、地震学者のDr. Clareたちは地震を調べるうちに、断層に沿ったいくつかの地震の発生や、地下のメタンガス爆発だの池の水がゴボゴボしてたりといった予兆から、都市部での大地震が近いことに気づきます。地価が下がったら困る不動産屋に脅されたり、パニックを避けたいお役人に止められたりしているうちに、本当に大地震が来てしまうという話。実際に地震が来るのは映画の後半で、直下型のすごい長いのが来てます。

上に書いたように英語版は177分=約3時間なんですが、前半は主人公Clareと夫Steveのイチャイチャと家族のシーンが続きます。仕事ばかりじゃなくて家庭も顧みてよって夫に言われてる主人公みたいな。Clareと娘の関係や、妹と母の確執なんかもあったり。家族の問題にもポイントが当たってます。ほのぼの地震学者家族の物語じゃぬるいよ。パニック映画じゃないの?と飽きてくる頃に、アフリカからの大使御一行様と陰でコソコソやってる怪しい一味。今度はサスペンスの香り?

てかそんなんどうでもいいけど、彼はどこー!と私の我慢が限界に近付いてきた頃に(笑)開始から37分で聞き慣れた声登場。Michael T. Weissは主人公たちが取材クルーと一緒にエマージェンシーオペレーションセンターにやってきてるのを案内してます。名前はLarry。肩書きは『the Mayor’s City Official Aide』で直訳すると『市長補佐官』です。ちなみに彼が連呼してるエマージェンシーオペレーションセンターも、日本語にすると、緊急管理センターみたいな?考えるの面倒なので、そのままカタカナで表記しときます。

彼はメガネでグレーのスーツでちょっとウェーブかかった髪型で真面目っぽいリーマン的な格好してます。結婚指輪いじったりポケットに手を突っ込んだりしながら話してるところは日本的には真面目ではないですが。この当時28歳?さすがに若い。そして相変わらずカッコイイですがちょっとひょろいです。この雰囲気で売ってくれれば日本でも人気出たんじゃないかとか無茶言って脱線しまくります。。。

なんて彼に見とれているうちにも物語は進み、放送1時間前後で断層沿いに大きな地震が何度か来たり、地下のガスの爆発とか予兆が発生します。地震映画っぽくなってきました。Clareは地震の忠告してますが、まだ重大だとは思われていなくて、逆に邪魔者扱いされてたり。

しかしこんな分かりやすい前兆あったら避難するのも楽だよね。イルカやクジラが打ち上げられたニュースがあったから数ヶ月後に来るとか、雲の形がどうのとか、ナマズが暴れたらとか、カラスがやたら鳴いてるとか、現実はいたって非科学的ですが…。

合間合間に家族の物語が入ったりしてます。Clareの妹の話とか、妹の仕事が気に入らない母との諍いとか、母の誕生日の話とか。家のメイドさんが高校を卒業して大学生になる自分の息子のために大事にしていたオルゴールを売ったお金で腕時計を贈ってる感動シーンとか。ぶっちゃけパニック映画で家族のシーンを延々やってるってオチが見えてきます。要するにこうやって盛り上げといて、この中の誰かが死ぬんだろうなとか、この時計は後で身元の確認とか形見とかになるんだろうなとか…。←こういうひねくれた見方してる嫌な大人になってはいけません。

なんて言ってたら建物の上から向かいの部屋を銃で狙う暗殺者。何の映画なんだよこれ。と突っ込んでいると、Clareがお偉いさんたちと会議して大地震の公表すべきって話をしてます。渋ったりいろいろあって、でも近日中にでかい地震がくるってとうとうテレビで流れてます。その裏でお偉いさんは自分の家族を逃がす手続きしてたりずるい。

テレビで流れたので当然市民は避難しようとします。大渋滞になってます。て、正統派のパニックムービーになりかかってるところで、ちょっと待てと。ていうかそういうのいいから、Michael T. Weissはどこ行った?彼を出せ!とか言ってるうちに1時間44分経ってようやく2度目の登場。1時間おきにしか出てこないのかよーと毒づいても、本人みるとやっぱカッコいい。せっかくだから拝んでみたり。←ハイ、私はアホです。

この頃になると前震がたびたび起きてみんなマジで逃げだそうとし始めてます。空港もパニック。お店は買い占め騒動でパニック。ここで311の東京の買い占め騒動を思い出しましたが、映画の方がバーゲン並みに殺伐としてました。日本はここまで殺気立ってないよと都民としてフォローしておきます。

緊急事態が近づいてるということで、市長補佐官のLarryは画面にちょこちょこと出てくるようになります。もうパニックより彼を探せってなってるアホな私。と言っていたら――来ましたよ!どデカイ直下型地震!この時点で1時間50分くらい。ここからはパニック映画全開です。

5分くらい直下型のすごいのが来て、街中の建物はガンガン壊れてるし、車も事故るし橋は壊れるし人はふっ飛ばされるし、窓ガラスが割れてるし瓦礫が降ってくるし、大惨事です。ぶっちゃけこれだけすごいのがこう長時間来ていたら、耐震設備の整った日本の建物もヤバそうです。

しかしさすが彼が紹介してたエマージェンシーオペレーションセンター(内コーディネーションルーム)のデスクは他とは違う。机の下に隠れてるメンバーみんな無事です。かすり傷程度。最初の紹介で扉は厚いスチール製とか説明してるシーンはありましたが、この建物自体はそんな耐震効いてるように見えないんですが。普通にシティーホールの中にあるみたいだし。他のビルはガンガン割れて倒れてるのにーとか無粋なツッコミはしちゃいけません。多分、この設備箇所だけはシェルター並みにスペシャルな作りなんでしょう。

Clareは親に連絡したり、夫と娘のために自宅へ帰ろうとしてます。残ったみんなはほっとしてたら、またデカイの第2弾。余震のたびに登場人物が被害にあって消えて行ったり。私は勿論、Larryを探してます。机の下で余裕そう。けどさすがに咳込んでたりしてます。

その間も余震のたびに建物は倒壊してるし、ビルからガラスや人や瓦礫が降ってくるし、ガス爆発が起きたり、水道管が破裂して工事の人たちが流されてたり、もう街中大変なことになってます。けど相変わらずエマージェンシーオペレーションセンターは(略)

Clareは瓦礫だらけの廃墟と化した家に戻り、溝にはまって水没しそうな娘を助け、救助を待つ間に銃を持って身を隠してます。予知をしていた時点で娘と防災グッズを確認しながら詰めてるシーンがあり、こういうの用意するところは日本と同じだなと感心してたのに、、、さすがに日本は銃は防災セットに入れないよ!不審者が来たって銃を構えて脅えてたら戻ってきた夫だったって感動の再会オチですが、この展開はさすがにアメリカン。

こんな時でも大使を狙ってた暗殺者は任務遂行しようとしてて、たびたび狙ってます。この根性がすごいよ。まあ最後はボディーガードを倒したものの大使に撃たれてたけど。倒されてたボディガードも事前に、もうすぐ結婚するんだ、みたいなフラグ立ててた矢先の死でした。しかし地震映画なのに撃たれて死ぬとは想定外だろう…。

さて何度かの余震を受けたらデスクの下にいたLarryや仲間たちもさすがに無傷ではなかったようで、瓦礫で扉が塞がれて中に閉じ込められちゃってます。余裕そうって突っ込んだせいじゃないでしょうが、コンピュータや空調も壊れてて空気も足りなくなりそうって。密封されてるってことは、やっぱりここはスペシャルな作りだったんでしょうか。疑ってごめん…。どうやって外へ出るかって話していて、壁もコンクリートとスチールで囲まれてるとか言ってます。そこで壁の向こうの駐車場(ガレージ)の存在を思い出すLarry。そこからなら外につながるって。いざという時頼りになるね。何気にポーズ決めながらそんな台詞言っててカッコいい。

Larryは駐車場に隣接する壁に穴開けるために先頭に立って金属のロッカー押してます。ここにきて活躍増えてきたよ。そしていざ穴が開いたらみんな飛び跳ねてウェーイヒューヒュー的なノリなのが軽すぎる…。日本だったらせいぜい拍手かな。このノリは日本にはないよね、特に被災時には。映画とはいえアメリカ人はしゃぎすぎ…。その後は彼はシャツはだけてボロボロになりつつも穴から這い出してきて、咳込みながら人助けしてました。

一方で葛藤してたClareの妹と母は閉じ込められたエレベータで仲直りするものの、母が落ちてしまい――とか、時計贈ってたメイドさんの息子さんは案の定、病院で助からなくて、彼女は形見の時計を手渡されていたり。家族に重点を当てた分の伏線も回収されてました。

虚構と現実

そこまで正確に大地震の予測できてたら日本も困らないよとか、地震シーンが激しすぎとか、暗殺シーンはいらなかったんじゃね?とかいろいろ突っ込みどころはありますが、地震の後の瓦礫で覆われた建物とか、次々運ばれる人とかリアルです。最後に布でくるまれた遺体が延々と並べられているシーンは、311の時を思い出しました。

さて、これ見ていて病院でメイドさんが死にかけの息子と対面するシーン、腕に巻かれたトリアージタグを最優先の人と交換したいけどできないってエピソード、「大昔に見たことある」と思ったので、多分、子供の頃に日本のテレビで放映されたことあったんだと思います。とすると私がMichael T. Weissを初めて見たのはこの映画だった可能性もあり。悲しいくらい彼の記憶がないけれど。

当時はビル火災のパニックムービー『タワーリング・インフェルノ』とか『バックドラフト』とかパニックムービーが流行って、日本のテレビでもよく放映されてました。多分そんな流れかな。でも1995年の阪神・淡路大震災や2011年3月11日の東日本大震災を経験してしまった今だと『不謹慎』ってことで、震災ものは地上波では放映されないでしょう。

被害に遭った人たちが思い出してしまうから似たようなシチュエーションのドラマも放映すべきじゃないって意見もあるでしょうが、でもフィクションだからこそリアルと距離を置いてもしもの場合を学べるって面もあるんじゃないかなと思ったりもしました。実際、日米の文化の違いを抜きにしても、震災の時の対応なんかは日本と似てるなって考えさせられたし。防災の日に見て、気を引き締めてもいいんじゃないかと。――といつになく真面目に語ってみるのはやっぱり内容が地震ものだからです。銃バンバン撃ってるような映画は日本では遠い世界の話だけど、こっちは他人事じゃないと。

けどやっぱ3時間は長かったな。本震が来てからの残り1時間と比較すると前半が長すぎる。私だったら全1時間半くらいにまとめて、Michael T. Weissの登場シーンを1時間くらいに増やしたのにー!ってもうそれ違う映画になってんじゃん…。とオチのないまま終わります。

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