日本語タイトル
・フリーウェイ
・連鎖犯罪/逃げられない女
役名
Larry
ラリって白目剥いててもカッコいい…
Kiefer Sutherland主演、Brooke Shieldsが妻役ってことで、それなりに観た方は多いかもしれませんがB級カルトアクションです。Kiefer Sutherlandはヒロインにボコボコにされたせいでひどい顔になってます。
ヤク中&売春婦の母親とジャンキーの継父と暮らすVanessa Lutzがヒロインです。Reese Witherspoonが演じてます。序盤で彼女の両親が逮捕され、会ったこともない祖母に会いに行く途中でシリアルキラーの車に乗ってしまうという話。
そのシリアルキラー役がKiefer Sutherlandで、役名はBob。彼は児童心理学者で社会的地位があり、内心で底辺の人間を見下して犯行に及んでいるわけですが、Vanessaにあっさり反撃された時には、おおごとにしたとして社会的に自分と底辺娘のどちらを信じるかって彼女を馬鹿にしてたりします。そして金で解決しようとするものの、金より筋を通したVanessaにぶちのめされてます。
実際にVanessaは捕まって少年院に入っていますが、Bobは正体がばれていないままです。底辺娘に襲われた可哀想な人として、テレビで同情を惹き、美談を語っていたりします。
けれど警察が、Vanessaの言うことを信じて捜査すると、Bobの家の物置からはアダルト雑誌や事件の証拠につながる品が出てきます。それを見て、社会的地位を失うことに耐えられない妻はあっさり自殺してます。自宅を警察が取り囲んでいて、後のないBobはVanessaを狙って、彼女の祖母のもとへと向かい対決しようとするが――。赤ずきんがモチーフになってはいますが、一応って程度です。
ジャンキーと売春婦とその娘、底辺家族の物語
さてMichael T. Weissの役はというと。序盤のジャンキーな継父Larry役です。この頃は若いです。そして短髪無精ヒゲで格好いいんですが、染めてまだらな金髪と身体中に落書きみたいな変な墨入り…。ひー。底辺役です。
Vinegar Syndrome『Freeway』
義理娘に手を出してボコられてる義父役。。
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娘Vanessaには妻を売春させて恥ずかしくないのみたいなこと言われてたり、ラリって白目剥いてたり、奇声あげてたり、いい気分になって娘に手を出して反撃されたりしてます。まともなシーンがない。妻が売春のおとり捜査に引っ掛かって逮捕されて警察が踏み込んだ時には、娘Vanessaの上に乗しかかってましたが、「実の娘じゃないしまだやってない」とか言ってるようなロクでもない役です。それでもかっこいい…。
ラリったまま逮捕されてその後出てきてませんから序盤だけの出演です。けどVanessaとシリアルキラーBobの車の中での会話では、娘に最後まで手を出してたことも語られてます。
両親二人が逮捕される時には、それでもVanessaが母親との別れを惜しんで抱き合いながら煙草を吸わせているシーンがありました。底辺の家族の元に生まれ育ったVanessaは自分の境遇とか、駄目な親のことも理解しています。
なのでクズな継父にも、「父親ぶるな」とか口ではいろいろ言ってみたり、手を出されかけた時にも叩いて蹴って反撃してますが、その後の刑事やシリアルキラーにした攻撃と比べると明らかに手加減してます。ジャンキーで娘に手を出す継父のLarryであっても、Vanessaにとっては家族認識なんです。Bobとの会話でも凶悪犯罪はしてないとか弁護してたり、お祈りする時も彼のことも祈ってます。後に脱走する時に使う自作ナイフもLarryに作り方を教わったと言っている台詞があります。
虐待されてる子供の問題として、それでも親を愛してるから相手を庇ったりしてしまう――なんて真面目なドキュメンタリーで見たことありますが、まさしくそんな関係。と社会派ぶってみたりしますが、そういうノリの映画じゃないです。もっと気楽な軽いブラックコメディクライムアクションムービーって感じ?
Oliver Stoneがエグゼクティブ・プロデューサーにクレジットされているので、『Natural Born Killers(ナチュラル・ボーン・キラーズ)』と比較しているレビューも見かけましたが、私が初めて買ったビデオとDVD(買い直した)はまさしくその『Natural Born Killers』だったので、この映画も普通に面白かったです。この時代はこんな映画もたくさんあったよね。