日本語タイトル
バーン・ノーティス 元スパイの逆襲
出演回
S05E10「Army of One 密かな戦い」
役名
Holcomb(ホルコム)
知的犯罪者役…なはずが、オヤジギャグに顔芸多めでお馬鹿な悪役…。
今回はゲスト出演です。1話完結のごく普通の犯人役です。このドラマ、元CIAスパイが探偵として活躍する話みたいですが、前情報として日本語wikiみたけど登場人物が多すぎてわけわかりません。まあ最低限の登場人物の顔の見分けがつけばいいかと途中で挫折しました。。。ごめんなさい。
そしてMichael T. Weissの役は知的犯罪者Holcombだそうで。犯罪者一味のリーダーです。開始9分くらいでようやく出てきてたけど、黒のベンツSクラスに乗ってブラックベリー操作しててクールです。ベスト着てポケットチーフありで一人だけカフスしてるスーツ姿も知的で教授系なイメージだし、髪型普通でヒゲなしで落ち着いてきて嬉しいです。相変わらず渋くてカッコいいわ。
ちなみに彼は黒い文字盤に金銀コンビの腕時計してましたが、時計マニアの友達によるとこれ『ロレックス サブマリーナ コンビの黒』に見えるって言ってました。小道具だから似たデザインなだけかもしれないし確証は持てないけどって言ってましたが、動いてて全然文字盤見えてないんですけど?どこで特定してんのかマニアこわい。ロレックスマニアの方はぜひ鑑定してみてください。て、ぐぐったらこの時計高いー。
さてそんな羽振りよさげに登場している上に、今回は知的犯罪者の役…と書いたはずで、そう私も認識していましたが、彼はパソコン並んだ場所を通り過ぎて、ビリオネアが来るからそれまでに空港閉鎖みたいなこと言いながら、ノリノリでマシンガンを構えてます。「We use our hardware~」って手に持ったそれを翳してたのは笑うとこなんでしょうか。
[※日本語字幕では省略されてたので解説しておくと、最初に主人公の任務はコンピュータのボタン押すだけだって言われてて、その後にマシンガン用意してるHolcombたちに主人公が「ボタン押すだけじゃないのか、コンピュータはどうした?(What’s with the hardware?)」って聞いてます。それに対しての上の発言でした。hardwareはコンピュータのハードだけじゃなくて、銃器含む金属製品の意味もあるってとこにかけてます]
Holcombはひとつじゃ足りず両手にマシンガン持ってポーズ取ってて楽しそうです。そして次のシーンは、いきなり空港に乱入してるし、乱射してるし、人質とって空港に立てこもってるし。知的どころかバリバリ武闘派犯人じゃないですか!hardwareの次は、警備員のおっさんの頭殴って「You’ll earn your keep with the computer.」も言ってます。笑わせに来てますが滑ってます。
続いて人質を前に「お前たち大人しく言うこと聞かないと殺すぞ」系の演説始めちゃってるけど相変わらずくどい演技です。←これ褒め言葉です。内ポケットから手榴弾出して脅してます。そんなとこに入れてんなよ、危ないじゃんとか観ながら画面に突っ込みます。
その際の喩えで二度もステーキディナーって言ってるせいでお腹空いてきます。けどリアルの彼は赤身肉食べない主義の人らしいって昔どこかで見ましたと、ここで役者のプライベート情報を突っ込んでもきっと誰も興味ないでしょう。私も牛肉とか食べないから(好みの問題)今もそうなら嬉しいなって、私の好みはもっとどうでもいいって。アメリカの役者さんは食生活にこだわりある人多いよね。
ちなみにこれどうして『ステーキディナー』なのかっていうとそこもダジャレです。
And in exchange for a job well done, you will receive two things――
a gift certificate for a steak dinner and your lives.
日本語字幕だと「仕事が無事終わったら褒美を2つやる。ステーキディナーの招待券、それと命だ」になってますが、下線引いたところの『well done(ウェルダン)』が『無事終わったら』って台詞通りの意味と、肉の焼け具合の『ウェルダン』とかけてるわけです。まあこれ訳しようもないよね。
というわけで何故かオヤジギャグの解説ばかりしている私…。知的ってもしかしてこういうダジャレのこと?
と、壮絶に脱線してますが、こういう緊迫感のない台詞といい、ステーキか手榴弾かってふざけた内容といい、勿体ぶってる割に隠し玉が手榴弾1つってショボいし、主人公とHolcomb一味の会話のノリもぬるすぎるし、これはコメディなのかと疑念を抱いてきます。少なくともバリバリのシリアスアクションドラマじゃない。アクションコメディだよね?まあそれなら犯人役でも死ななさそうだと見てる側も余裕が出てきます。
主人公が仲間にこっそり電話してたり、砂時計仕様の簡易爆弾作っちゃったり、吹き矢みたいなので襲ったりしてるけど、それに気づかないとかHolcomb一味はザルすぎます。
Holcomb個人もいちいち主人公の小ネタに引っ掛かりすぎ。人が良すぎ。そしていつの間にか存在しない『Jack Marsden』探しになってます。でも相変わらずマシンガン連射しまくってるし、「Time to go hunting.」とか言っちゃってるし。ノリノリです。
久しぶりの弟よ…
さて主人公Michael役のJeffrey Donovanと並んでいるシーンを見て、今更ながらに既視感。この主人公はKyleやってた人だと気づきました。それ誰だよ?って。
Holcomb役のMichael T. Weissのヒット作『The Pretender(ザ・プリテンダー 仮面の逃亡者)』で、主人公Jarodの弟として、シーズン1の最後と2とで出てきてた時のJeffrey Donovanの役名がkyleです(S01E21-22、S02E19)。シーズン1はテレ東で放映されました。兄を庇って死んでた役です、とここでいきなり他のドラマのネタバレすんなって。しかし『The Pretender』はもう15年くらい前のドラマです。Michael T. Weissはさすがに年取りましたが、Jeffrey Donovanはあんまりあの頃と変わってない。顔変わらなさすぎだよ。そこが一番の驚きだ――とか、脱線しすぎてもはやドラマ見てないだろお前って感じになってます。
ついでに言うと、この一個前のエピソード『S05E09 Eye for an Eye(消された男)』には『The Pretender』でSydneyやってたPatrick Bauchauが出てます。爆弾魔の役でした。Sydneyも老けたね。
脱線ついでにもうひとつ書いとくと、今回Holcombの荷物持ちやってたり、主人公ママにぶん殴られてたWard役のBrian Letscherは『Scandal(スキャンダル 託された秘密)』って2012年から始まったホワイトハウスを舞台にした人気ドラマに出てます。それがヒットしたので、もう今では荷物持ちはさせられないでしょう。
I’m not leaving any witnesses alive. They all die. But first, you do. ←ここまで言ってて丸め込まれてる…。
横に逸れ過ぎたところで強引に物語に戻すと、Holcombは悪役なのに相変わらず人が良すぎて泣けてきます。人質に逃げられてヤケになって「目撃者は全員殺してやる。まずはお前だ」って悪役らしく主人公に銃向けたかと思えば、あっさり丸め込まれ、何を血迷ってんのか潜伏先のモーテルとか教えちゃってるし、撃たれて死にかけてる演技に騙されて、自分の上着を駄目にしてまで心配しながら介抱しようとしてるし、嘘の遺言信じた挙句に手榴弾渡しちゃってるし。そのせいで待ち構えていたSWATに取り囲まれて捕まって連行されてます。
彼の最後の台詞は「You gotta be kidding me.」
日本語字幕だと「ハメやがったな」になっててちょっとカッコイイですが(?)、直訳だと「冗談だろ」。それは見てるこっちの台詞だよ…って感じです。最後までふざけすぎ。主人公以外にもWardのことも心配してたし、先頭に立って突撃してるし、最後は助手席に部下を乗せてベンツ自ら運転してるし(細かい)、人情ドラマの登場人物ならまだしも、悪役の、しかも犯罪者集団のリーダーとしてはちょっとアホ…いやピュアすぎる気もしたけど、部下思いなボスってことで人望があったんでしょうか?!でもそのせいで計画失敗してるし、塀の中で他のメンバーにボコられてそうです…。
というわけでシリーズ全部は見てないのでこのドラマがいつもどのくらいコメディ要素含んでるのかはわかりませんけど、今回の彼の役に限れば、ふざけた台詞回しといい顔芸多めの大げさな演技といいかなりぬるい役でした。その前のPatrick Bauchauの回はシリアスだったけど。続けて見たら、なにこの差…。
まあカッコつけたまま死ぬ非情な悪役は同時期の『Blue Bloods(ブルーブラッド)』で見たところだったので、こちらは予測通りに死ななくてよかったと、そこは安心しつつ見終えました。
それと個人的に、彼のくどくてうざい演技と同じくらい、彼がウザそう・鬱陶しそうにしてる顔が大好きなのですが(←我ながら変質者…。)今回は主人公のキャラのおかげで、たくさんそういう顔が見られて嬉しかったです。
私の実況見てもストーリーはさっぱりだと思うので今更ながら最後にあらすじを書いておくと、(前回からの続きで)手に入れたコンピューターの解読をするために主人公Michaelは知識犯罪者集団のHolcomb一味の元に潜入するも、彼らは空港にやってくる予定のビリオネラの金を狙って空港の人たちを人質に取る武闘集団だったと。人質を無事に救出し、お金持ちを危機から救うため仲間と連絡を取って飛行機を回避させつつ、存在しない『Jack Marsden』が邪魔をしているという設定で、遠回しにHolcomb一味の妨害をしつつ彼らを捕まえる話でした。
英語台詞と日本語字幕を比較してみると
今回は日本語版の『SEASON5 DVDコレクターズBOX』ってのを買って英語で見ましたが、せっかく日本語字幕もついてるということで比較したところ、だいぶ印象変わってました。最初の方でHolcombが質問ばかりしてる主人公をウザそうに「Mr. Inquisitive」って呼んでるとこや、上で書いたギャグとか滑ってるシーンなどの小ネタが軒並み省略されていて、日本語字幕で見てると英語より真面目な話になってます。
Don’t be, because in a few hours,
my team and I are gonna be sitting on a beach
in a country that does not cooperate with U.S. law enforcement.
日本語字幕:
数時間後には当局の力が
及ばない国にいるからな
たとえばこんな感じ。下線部分が丸々消えてます。
英語だと、数時間もしたら自分たちはアメリカの法の及ばない国へ高飛びして、ビーチでのんびりバカンスする予定みたいなことを言ってます。対して下の字幕はシンプルです。
まあビーチだろうが登山だろうが勝手にしろって感じで全く重要ではないですし、どーでもいい。英語でも早口で喋ってるくらいなので、字数制限のある字幕でそこをカットするのも間違いじゃありません。ただこういう細かいあそびの部分の積み重ねがなくなって、ダジャレもスルーされて、日本語字幕だけ見るとお堅い犯人に見えると。
くどくて芝居がかった演技はうざい台詞があるから生きるけど、そこ取っちゃうとただの悪役になっちゃうと。1話しか出てない犯人役の台詞回しにそこまでこだわってんのは私くらいだって話もありますが、だってファンなんだもん。当然こだわるよね?フォローすると、他の登場人物も多かれ少なかれ似たような感じになってました。と無理やり全体化してみたり。ま、字幕ってそういうものだけど。
シリアスな話なら堅い字幕もハマるけどコメディって字数制限あると難しいんでしょうね。中途半端に訳せないからバッサリ切ることになると。
それなら吹き替えはどうか?って感じですが、このDVDには噂の吹き替え版もついてたけどそっちは怖くて見てません…。主人公が喋ってるとこを一秒くらい見て、無理!って切り替えました…。
最後におまけで武器マニアのコーナー
Internet Movie Firearms Database – Burn Notice – Season 5
※このサイトは、主にハリウッドの映画・ドラマからゲームやアニメで使われている銃や火器のデータベースwikiです。画像や情報はハリウッドの武器小道具関連クルーなどから提供されているそうで資料としての精度も高く、雑誌やテレビで特集組む時のソース元にもなっているとか。実際の撮影時にもこのデータベースで確認してたりするそうです。
『Blue Bloods』の方で調べて出てきたサイトですが、『Burn Notice』の情報もあったのでこっちにも貼っておきます。
このサイトによると、今回Holcombが使っていたマシンガンは『MAC-10』で(これは主人公も仲間に報告してました)、手榴弾は『M67 hand grenade』で、持ってる銃は『SIG-Sauer P220』『SIG-Sauer P226』だって。私は武器マニアじゃないからキャプチャ画像の彼の顔しか興味ないですが。←正直者。
主人公やその他の登場人物たちが使ってる銃も出てきてます。その他のシーズンの情報も出てます。ひたすらスクロールし続けるほどたくさん出てます。俳優検索も武器名検索もできるよ。更にその銃の歴史や説明なんかも載っていてすごすぎるけど、マニアックすぎてついて行けません…。
さて主人公のJeffrey Donovanの名前リンクをクリックしたら、上で書いたKyleの時の画像もあったよ。現在の画像と並んでるとやっぱ若いかー。と、人の顔ばかり探す私であった。